相続登記の手続き 自分でも知っておきたい基礎知識について

①不動産の相続 相続登記について

 亡くなった方から相続する遺産にも、色々な種類があります。現金預金の場合もあれば、不動産の場合もあるでしょう。現金預金の場合よりも、不動産の方がより相続の手続きが複雑だとも言われます。それは、相続登記が必要となるからです。

そのため、現金預金の相続であれば不要であっても、不動産相続の場合には、司法書士などに相談するという場合も多くみられます。

ある不動産が相続の対象となった場合、所有者が死亡し、相続が開始された時に相続人に所有権が移転するようになります。ただ、これだけでは、不動産の名義は、旧所有者のままです。

そのため、この名義を変更するために、相続登記を行うのです。

実際、古い名義のだと、相続をしたとしても、その不動産を売却する、担保に入れる、ということも実質できないわけですので、登記が必要となってきます。

このように、相続登記には、一定の手続きが必要になります。こういった登記手続きは、自分ですることも可能ですが、特に仕事などで時間のない方、登記の手続きなどに詳しくない方は、司法書士は弁護士に相談をしてみるとよいでしょう。相続登記に必要な手続きや書類、税金などに対応をしてもらえます。 

②相続登記を自分でする場合

 相続登記については、司法書士に相談をして手続きをする方が多いものです。ただ、もし、相続登記が複雑すぎるようなことがなければ、相続登記は自分ですることもできます。

自分でできるレベルの相続登記なのか、それとも司法書士に相談したほうがいいレベルのものなのか、というのは、一概こうと判断することはできません。

ただ、その複雑さをまず確認するためには、まず戸籍などを確認してみるようにしましょう。こうすることで、相続について関与してくる登場人物、すなわち相続人などを洗い出すことが必要となってきます。実際、こういった作業を行うなかで、はじめは基本的な相続で、そう難しいことはない、と思っていたものが、実は複雑だった、という事が判明してくる場合もあります。

これまで知らなかった親戚がいたり、ということも、少なくありません。そういった確認を経て、やはり自分一人の力で相続登記をするのが難しいかもしれない、と感じた場合には、司法書士であったり、弁護士などに相談してみるとよいでしょう。実際、相続登記は、内容によっては時間が思う以上にかかってしまう場合もあります。司法書士や弁護士に相談する際には、自分で確認をした戸籍などの資料も持参して相談するとより効率がよいといえるでしょう。 

③相続登記の手続きの流れについて

 相続登記を司法書士に相談するにあたって、まず自分でも、相続登記の流れを理解しておくことをおすすめします。たとえ自分で相続登記をしないとしても、どういった流れで手続きが進むのかを理解しておくことは大切です。また、最初の戸籍確認などについては、司法書士に相談をする前に、あらかじめ自分でも確認してみるのもよいでしょう。

まず、相続登記にあたって、登記事項証明書、戸籍、住民票、評価証明書等を取得します。こういった資料を集めることによって、所有権を確認し、相続人を確認していくのです。

こういった情報が確定したら、次に相続登記申請書類の作成をします。 相続登記申請書ができあがったら、実際に申請をしますが、これは郵送でも可能です。この申請先ですが、法務局となります。

相続登記申請書を提出するときに必要となるものとしては、登記原因証明情報や、住所証明情報、そして登記にかかる登録免許税等がありますので、事前に確認をしておきましょう。

また、この相続登記の申請について、法務局側での期限の定めなどは特にありませんが、遅くなってよいことはありません。時間があきすぎると、逆に手続きが複雑化してしまうこともあり得ますので、できるだけ早い申請をおすすめします。