相続について【基本的な概念】-豆知識

相続とは

今回は、相続における基本的な概念について解説していきます。

相続人とは

法律に基づいて、亡くなった方の権利義務を包括的に承継する人を「相続人」といいます。
相続発生前においては、相続人になるであろう人という意味で、「推定相続人」と言います。
また、推定相続人の相続を受ける権利(期待権)を「相続権」と言います。

被相続人とは

ある人が亡くなって、相続が発生した場合に、亡くなった人を指して「被相続人」と言います。
前回、詳しく見てきたとおり、被相続人の有していた財産法上の地位は、相続人に包括的に承継されますが、まだ財産法上の権利義務を有していない胎児などにも、相続は発生します。

相続財産とは

 被相続人が、相続発生の時点で有していた財産を相続財産と言います。
(「遺産」という呼び方をすることもあります。)

なお、「財産」というと、価値のある資産のみを連想しがちですが、被相続人が生前に負担していた債務等、マイナスの財産についても、相続財産に含まれます。

また、被相続人が有していた仏壇やお墓などは、「祭祀財産」と呼ばれ、相続財産には含まれません。
そのため、祭祀財産は、必ずしも相続人に帰属するわけではなく、原則として慣習により、祭祀を主宰すべき者(祖先をまつるなどの行事を中心となって執り行う者)が承継することになります。