相続人が大勢いて遺産分割が難しいケースの相続相談
相談時の状況・問題点
・被相続人:奥様
・相続人:ご主人様、ご主人様のご兄弟及び甥姪の計13人
・相続財産:預金口座2つ
奥様が亡くなられて、ご主人が相談に来られました。
このご夫婦には子供がいませんでしたので、奥様のご兄弟に相続権があったのですが、奥様のご兄弟の中にも亡くなられている方がいらっしゃったため、さらにその子供(奥様から見ると甥姪)が相続人となりました。
そのため、相続人は13人にものぼり、連絡の取れない方も3人いました。
また、連絡の取れる方についても遠方に在住の方がいて、直接会っての話し合いでなく、電話でのやり取りに限定されていました。
そのような状況で、相続の手続きや遺産分割協議が進まず、困り果てて当事務所にご相談にいらっしゃいました。
当事務所からのご提案・サポート内容
まず戸籍を収集し、連絡の取れない相続人の所在を特定しました。
その後お手紙を送付して相続が発生した旨を通知し、手続きにご協力をいただくように依頼をしました。
その後、相続人の1人に中心となっていただいて遺産分割について調整していただき、最終的には旦那様以外の12人全員が相続放棄に同意し、遺産を旦那様がすべて相続することになりました。
そして、旦那様がすべて相続することになった預金について、当事務所にて遺産整理業務として預金の名義変更の手続きをサポートしました。
司法書士より
今回のケースでは無事に遺産の分割内容がまとまり、旦那様以外の相続人が相続放棄をするということで全員の同意を得ることができましたが、一人でも同意しなければ争いになっていた可能性もあります。
したがって、今回のケースのようにお子様がいないご夫婦や、相続人が多い場合には、ご自身に万が一のことがあった際に相続人が困らないように、ご健在なうちに遺言書を作成されておくことをお勧めします。
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